ISO9001/TS16949監査で必要なデータは?QCメイトMDでシミュレーション。

品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001並びに、それに沿った自動車関連企業にとってなくてはならない品質保証規格のTS16949。当社製品でもQCメイトMDが計測器管理に関わるところです。
監査の時はどのようなデータが必要になるのでしょうか?
相手企業様との取引条件にもなりますので、確実に迅速に行いたいところですよね。
QCメイトMDをご利用の方から、ISO9001、TS16949の監査に関してよくいただく質問が各種書類データの場所。

ここでは、TS16949関連でよくいただくご質問を元に情報をまとめてみました。

ISO9001/TS16949監査

IS9001/TS16949とは?

ISO9001とは

ISO9001は国際標準化機構(International Organization for Standardization)が発行した品質マネジメントシステムの国際規格で、原文の名称は「ISO9001(Quality management systems-Requirements)」です。
規格というと、ねじや部品など製品規格や安全規格・試験規格などが思い浮かびますが、ISO9001は組織のマネジメントに関する規格です。

なお、QCメイトMDは、ISO9001の要求事項、「7.1.5 監視及び測定のための資源」に対応した測定機器の校正データを管理するためのソフトウェアです。
この規定7.1.5では、

 7.1.5.1 一般
要求事項に対する製品及びサービスの適合を検証するために監視又は測定を用いる場合、組織は、結果が妥当で信頼できるものであることを確実にするために必要な資源を明確にし、提供しなければならない。

組織は、用意した資源が次の事項を満たすことを確実にしなければならない。
a) 実施する特定の種類の監視及び測定活動に対して適切である。
b) その目的に継続して合致することを確実にするために維持されている。

組織は、監視及び測定のための資源が目的と合致している証拠として、適切な文書化した情報を保持しなければならない。

 7.1.5.2 測定のトレーサビリティ
測定のトレーサビリティが要求事項となっている場合、又は組織がそれを測定結果の妥当性に信頼を与えるための不可欠な要素とみなす場合には、測定機器は、次の事項を満たさなければならない。
a) 定められた間隔で又は使用前に、国際計量標準又は国家計量標準に対してトレーサブルである計量標準に照らして校正若しくは検証、又はそれらの両方を行う。そのような標準が存在しない場合には、校正又は検証に用いたよりどころを、文書化した情報として保持する。
b) それらの状態を明確にするために識別を行う。
c) 校正の状態及びそれ以降の測定結果が無効になってしまうような調整、損傷又は劣化から保護する。

測定機器が意図した目的に適合していないことが判明した場合、組織は、それまでに測定した結果の妥当性を損なうものであるか否かを明確にし、必要に応じて、適切な処置をとらなければならない。

の5点を挙げていますが、「QCメイトMD」は、7.1.5.1 a)の測定機器の選定、7.1.5.2 c)の管理方法の規定を除く、他の4点を対応しています。
「QCメイトMD」は、自社で保有している測定具だけでなく、外部から借用している機器、測定時に使用する測定治具も含めて管理できます。

さらにTS16949とは?

TS16949は、自動車業界に共通の要求事項を定めた規格です。略してTS(ティーエス)と呼ばれることもあります。ISO9001が元になっているため、ISO/TS16949とも言います。規格制定に関するルールが通常のISO規格とは異なるため、「TS」(テクニカル・スペシフィケーション)とつきます。

内容としては、自動車メーカーへ部品等製品を納入する会社に対し、「欠陥の予防」や「バラつきと無駄の低減」を実現するために必要な自動車業界に固有の要求事項をまとめたものです。こうした業界固有の部分を付加した規格は「セクター規格」とも呼ばれます。

簡単に言えば、品質マネジメントシステム(QMS)であるISO9001がベースにあり、これに自動車業界固有の部分をさらに付け足したものといえます。基本的品質の共通化はもちろん、自動車メーカー主体で作られたTS16949では徹底した顧客志向が貫かれているため、共通化による効率化など顧客満足度へつながっており、顧客重視が第一にきます。

また、このTS16949は自動車業界共通のものですが、さらに各々の自動車メーカーと取引をする際には、メーカーに固有の個別要求事項を満たす必要があります。例えば、T社とH社で品質仕様が変わってきます。

このように、TS16949は、自動車関連企業の取引にはなくてはならないものです。

実際によく使われる機能をご紹介

校正基準や方法の確認

監査員:「合格判定基準はどれですか?」

合格判定基準は、社内で規定した基準があると思います。もちろん、校正作業の時にも自動判定で利用していますが、「さて、どこにあったっけ?」となりますよね?QCメイトMDであれば、計測器の初期画面で一目瞭然です!

監査項目:「校正作業の手順書はありますか?」

校正作業の手順書も、社内で規定したマニュアルを使用していると思います。システムを利用していない場合は、上のファイルか別のデータファイルを用意していなければならないところ・・・。
QCメイトMDでは、計測器選択後の初期画面の上タブのここで確認ができます!!事前登録していることが前提ですが、校正作業でも必要なので登録が自然の流れ。「どこ行った!?」がなく、安心ですね。

過去の校正データの確認

監査項目:「過去の履歴を見せてください。」

過去履歴というと、手動で作業していると、ファイルが分散したりして、探すのが一苦労と言う方もいらっしゃるのでは?
QCメイトMDは計測器の初期画面に存在します。こちらも一目瞭然。

国家標準とのトレーサビリティの確認

監査項目:「校正に使用した基準器はどれですか?」

この情報も、計測器の初期画面にあります。 校正時も必ず使用するものなので、QCメイトMDを利用し始めればすぐわかります。

また、ここの基準器(基準ゲージ)はどこにあるのかわからない場合、QCメイト内で基準ゲージも管理しますので、基準ゲージの情報を表示して、使用部門や校正場所を確認してある場所を確認できるかと思います。

監査項目:「使用した基準器は国家標準に適合していますか?」

外部校正をお願いしている場合の基準器の例を示します。QCメイトMDは計測機器の初期画面内に「校正証明書」を表示するタブがありますので、そこから校正証明書を表示することができます。そして、その校正証明書に「JCSS」等国家基準に沿っていることを提示することができます。

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