計測器管理・校正管理をDX化でスマートに!DX化のポイントをまとめました。

コロナ禍以降、DX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性がますます高まっています。
国もIT導入補助金などを通じて企業のデジタル化を積極的に支援していますが、「DX化って具体的に何をすればいいの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
単にデジタル化するだけではなく、業務効率を劇的に向上させ、企業の成長に直結することがDX化の本質です。

特に品質管理部門では、DX化による改善効果が非常に大きいです。
今回は、品質管理業務をどのように変革し、生産性を飛躍的に高めるのか、その具体的な事例を交えてご紹介します。

なぜ品質管理部門にDX化が必要なのか?

品質管理の現場には、まだ多くの手作業が残っていることが少なくありません。例えば、以下のような業務がよく見受けられます。

  • 校正作業での数値記録が手書き
  • 校正結果を手計算やエクセルに手入力して処理
  • 計測器の情報や校正期間を紙で管理し、ファイリングして保存

これらの作業は、少量の計測器であれば何とかこなせますが、業務が拡大するにつれ、多大な手間と時間を要するようになります。

手作業や表計算ソフト使用によるリスクと問題

  1. ヒューマンエラーの増加
    手書きや手入力では、どうしても誤記やミスが発生します。人的エラーは品質の低下につながり、結果として再作業や検査コストの増加を招きます。
    また、ミスを防ぐための確認作業が増え、さらなる工数の増加につながります。
  2. 情報の分散とコミュニケーションの不足
    紙での情報管理は、探すのに時間がかかり、効率が悪くなります。
    特に複数の部署や工場間での連携が必要な場合、情報が散在し、リアルタイムの共有が難しくなるため、作業の遅れやコミュニケーション不足によるミスが発生します。
  3. 作業工数の増大
    上記の問題点が示すように、ミス防止のための確認作業や情報検索の工数が増え、余計な負担がかかります。

これらの問題を根本から解決するために、DX化が極めて有効です。

DX化による劇的な改善とその効果

DX化を導入することで、品質管理業務は飛躍的に効率化されます。当社が提供する「QCメイトMD」を活用した事例を通じて、どのように業務が変わるのかを見てみましょう。

校正作業のデジタル化

  • 自動入力による作業時間の大幅削減
    校正作業で取得した数値(※)や日付を手書きでなくPCに入力し、システムに自動的に取り込むことで、これまでの煩雑な手作業を瞬時に完了できます。
    ※別途ミツトヨのU-WAVEなどの自動入力支援機器が必要です。
  • 合否判定の自動化で精度向上
    校正結果に基づいてシステムが自動的に合否を判定するため、人的ミスが完全に排除され、信頼性の高い判定が可能になります。
  • 承認作業の効率化で生産性向上
    システム上で瞬時に判定結果が確認できるため、判定の正確性の確認が不要になり、承認作業にかかる時間を大幅に短縮できます。これにより、管理者の負担も軽減されます。
  • 計測器の摩耗予測と校正期限の自動通知
    蓄積されたデータを基に、校正値の誤差の履歴グラフから摩耗状態を予測の参考にしていただける他、校正期限が近づいた機器に対して自動で通知やアラートを送る機能が備わっているため、校正漏れを防ぎ、業務の信頼性が向上します。

効果:

  • 作業ミスの大幅削減による品質の向上
  • 承認プロセスの簡略化による業務時間の短縮
  • 校正漏れ防止によるスムーズな運用

計測器管理のデジタル化

企業が成長するにつれて、管理すべき計測器の数が増加します。紙ベースでの管理では、情報の散在やファイルの増加に伴い、業務が非効率化しやすくなります。さらに、他部署や他工場との連携が必要な場合、物理的な情報共有が障害となります。

QCメイトMDを導入することで、以下のような作業が自動化されます。

  • イントラネット上での計測器検索と貸出管理の自動化
    社内のイントラネットを活用し、各部署や工場での計測器の状態や貸出状況を瞬時に検索でき、情報のやり取りにかかる時間と手間を大幅に削減します。
  • 校正状況のリアルタイム確認
    計測器ごとの校正状況をリアルタイムで確認でき、次回の校正予定や過去の履歴も簡単に把握できます。これにより、部門間の情報共有が迅速かつ的確に行えるようになります。

効果:

  • 情報検索の効率化で管理コストを削減
  • 部門間のスムーズな情報共有による作業遅延の防止
  • 管理者の負担を大幅に軽減

DX化への不安とその対応策

デジタル化に際しては、データをWEB上で共有することに伴うセキュリティへの不安がつきものです。そのため、導入時にはシステムのセキュリティ面をしっかり確認することが不可欠です。

当社では、以下のようなセキュリティ対応により、お客様が安心して利用できるシステムを提供しています。

  • 社内イントラネット内での運用
     情報は社内イントラネット上で管理するため、情報流出リスクは社内システムと同水準です。
  • システムメンテナンスと連携
     システムのメンテナンスやデータの送付については、お客様のご要望や状況を考慮し、システム管理者と密に連携を取って行っています。安心して運用いただけるよう、事前に詳細な確認と相談を重ねています。
  • ID・パスワードによるアクセス制限
     システムへのアクセスにはID・パスワードが必須であり、不正なアクセスを防止します。

また、従業員のITリテラシーに差がある場合の不安にも、当社のシステムは柔軟に対応できる設計です。

  • わかりやすいインターフェース
     システム内の項目名は、お客様の業務に合ったわかりやすい言葉に設定可能なため、誰でも直感的に操作できる環境を整えています。
  • ユーザごとの操作制限
     ユーザごとにアクセス権限を調整し、業務に必要な情報だけを表示するよう制限をかけることができるため、必要な情報だけが確実に操作できます。

これらの対策により、当社のシステムはセキュリティの安心感と操作性の両立を実現しています。デジタル化を進める上での不安を解消し、皆さまの業務効率化に貢献いたします。

DX化は企業成長のカギ

品質管理部門におけるDX化は、単なる業務のデジタル化ではありません。
DX化によって業務が効率化され、ミスが削減されることで、生産性が飛躍的に向上します。
また、データを活用した予測機能により、より精度の高い品質管理が実現され、企業全体の競争力を強化することにもつながります。

課題が山積みでも、まずは一歩を踏み出すことが大切です。
現状の課題を洗い出し、解決に向けたDX化の導入を検討してみましょう。
小さな改善が、最終的には大きな効果を生み出し、企業の未来を変える大きな一歩となるはずです。


このように、品質管理部門のDX化は業務効率を劇的に改善し、企業全体にプラスのインパクトを与えることが期待されます。
初めの一歩は小さくとも、その効果は非常に大きく、ビジネスの成長を後押しする力となります。

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